まず「癖」というもの。
「なくて七癖」というように、人は誰でも独特の習慣を持っている。それが身体の動きである場合、運動に影響することも少なくない。例えば、腕を上げる時に必要以上に肩を上げてしまうとか、走る時にのけ反ってしまうとか。それは、体型的に、あるいは機能的に仕方がない場合もあるが、多くの場合は後天的に、どういうわけか身についてしまったものだ。
その「癖」によって必要のない力が入ってしまうと、ダンスの場合、同じ動きをしているようで、どうもかっこ悪いということになる。それを昇華し、「個性」と呼ばれるようになるには、努力と年月だけではない何かが必要だろう。だから皆矯正しようと試みる。
しかし、これが無意識に起こってしまうものだからそう簡単には行かない。
とはいえ、無意識に起こってしまうものでも、意識的にやろうとすることに伴って起こることだから、それを起こさないようにする意識を強く持てば矯正は可能である。
まずは何が起こっているかをきちんと理解すること。
見ている人に指摘されても、自分はそんな風になっているつもりはないのでなかなか直せない。現代は動画を撮ってその場で見られるので、誰かに撮ってもらうと良い。そうして、①理想の形と自分がやっていることのギャップを知ることが第1である。
ギャップを受け入れたら、今度は②それがどういうことなのかを分析する。どこに、どういうタイミングで、どのような不必要なことが起こっているのか、考えなくてはならない。これには知識と経験が必要なので、自分で分からなければ、それなりの人に見てもらい助言を受けるのが良い。
③なぜそうなってしまうのか原因が分かればもっと良い。「癖」なので原因もへったくれもないのだが、その「癖」が起こってしまう何かがその動きやその前後に隠れているかもしれない。その原因を解決することが一番の近道かもしれないからだ。
①②③が分かったら、あとはそうならないように強く意識して練習することだ。最初はその事ばかりに気がいってしまい、ろくな踊りができなくなるし、よくなったと思っても、油断すると戻ってしまったりして苦労するが、自分の変化を指摘してもらったり、動画などを見て実感できれば、楽しめるものである。
上記のようにやってみたが、どうやら「癖」ということではなく変な力が入ってしまうらしい。そんな時はどうする?
<to be continued>
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