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ラベル 自然体の研究 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
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2024/03/28

怪我について考えよう6 Let's think about injuries. 6



上の動画は本編の内容とは関係ありません。The movie above doesn't involve main content.

怪我を防止する方法 その4
Bー2   長年の負荷や、突発性の怪我による変形、変質によって起こるもの
骨は繰り返しの負荷によって疲労骨折を起こしたり、突発的な事故で骨折をして、変形してしまう可能性があります。
関節は関節軟骨が削れてしまったり、捻挫などで靭帯が伸びて緩んでしまったりします。
筋肉や腱は損傷した痕が固く動きづらくなってしまいます。
その他、運動器が変形、変質していることによって、新たに怪我を引き起こしやすくなってしまいます。

これは、その人にとって正常な状態ではないのだから仕方がないことなのですが、正常な状態ではないことは分かっているのだから、それに対応して、悪くならないよう配慮すれば良いということです。
ただ、一人ひとり全く違うことなので、専門家と相談しながら自分で自分のやり方を探すしかありません。

C 病気によるもの
これも、一人ひとりの病気によって、対処すべきことは全く違うので、それぞれのお医者さんと相談して自分のやり方を探すしかありません。

Prevention method part.4

B-2 by deformed or altered body parts that happened to injury and the other cause
Bones undergo stress fractures due to repeated loading and fractures occur due to injury and it may be deform.
In the joint, articular cartilage is scraped. It may be loosen due to injury like a sprain. 
In the muscle, scars of injury is stuck and hard to move.
So, deform and altered of locomotor is prone to new injury more likely occur.

They can't be helped because they ain't normal situation. However, people know that it isn't normal, so they should be careful according to the abnormal situation.
But the case is different depending on the person. So there is only one way what such people should find and build up an original way while consulting with experts.

C by disease
This case also is different depending on the person. So there is only one way what such people should find and build up an original way while consulting with doctors.  




2023/10/12

水中でのトレーニングをやってみる? Would you like to train in the water ? 



水の中は、やっぱり陸の上とはちょっと違いますね。
陸上にいれば地面またはそこへつながる何らかの固定されたものに力を加えることによって身体を動かすことができますが、浮力はそれをなくします。
陸上では身体や身体の一部を地面から離そうとする動作に力が必要ですが、水中では水の抵抗により、身体をどの方向に動かすにしても力が必要です。
その他、水圧、水温など陸上と違う環境をうまく利用すれば、いいトレーニングになります。例えば怪我をした時などは水中でのトレーニングをやってみるのも、何かが変わるきっかけになるかもしれません。

Being in the water is absolutely different from being on the land.
We can move our bodies through adding force to something that fixed at the land. But the buoyancy of water eliminate it.
We need a force when we would like to lift up our bodies or parts of body. But in the water, we need a force when we move any direction because resistance of water.
And there are some difference between underwater and land. Water pressure, water temperature, and another. 
Training in the water is also good. For example, when you got injurie, you can train in the water. It maybe become an opportunity of change. 

2023/03/02

柔軟はまんべんなく Do flexibility training evenly.



関節は本来決められた動きがあって、柔軟性を高めるとは、その可動域を広げることです。
そして、動画のような演技や、新体操、バレエなどの演技をする時に必要な柔軟性は、単独の関節の柔軟性よりも、身体中のすべての関節の柔軟性の組み合わせが重要です。
柔軟性のトレーニングでは、得意なところや苦手なところ、誰でもやっている分かりやすいところなど、特定の箇所に集中してしまいがちです。
しかし、身体はすべて連動していますので、演技のための柔軟性という意味では、すべての箇所を万遍なくやるほうが効果的なのです。
面倒がらずにじっくりやりましょう。

Joints have an original fixed movement. Improvement of flexibility is spreading the range of motion of joints.  
The flexibilities what are needed by the acting like this movie or Rhythmic gymnastics or Ballet is not only flexibility of single joint but also whole body joints combination. 
Anyone tend to training the specific part. For example point what it likes or week point or point what is easy to understand.   
But doing flexibility training whole of body is effective for acting routine because the any part of body is interlocking.
Do steadily without being bothersome.

2022/12/14

人間以外のダンスに学ぶ…? Learn from non-human dances...?







人じゃないものが踊るとこれらの動画のようになります。

アニメーションは、近年はCGで動きがスムーズですし、モーションキャプチャーで人間の動きそのものを土台にすることもできます。何より、人間には到底できないことだってできちゃいますし、猫だって踊らせられますから、人間がやるのとは違う感動だってあるでしょう。それを、また人間が真似すると…? なんだか面白そうです。

ロボットのダンスは多少の驚きはありますが、それってロボットがやってるからであって、冷静に見れば、足を高く上げる以外は近所のお爺さんだってできそうなダンスです。この領域においては、人間を超えるどころか、近づくことさえまだまだのようです。
ロボットは、人間が行うことの結果(何かを作る、所定の場所にボールを投げる、将棋で勝つ、など)を真似ることはできますが、人間の身体が起こす表現を再現することは不可能のようです。人間はロボットの動きを真似できますけどね。

If a non-human dance, it would be like these movie.

Recently animation is smooth by CG and it can be based on human's motion by motion capture system. And above all, it can do anything what human can never do. Creator can make the cat dance. So, probably we will fell different emotions. If a human imitate it...? it may be interesting.

Robot's dance makes us surprise a little. Because it's a robot. If we look calmly, the dance is simple and easy motion like a old man can do except for raising the leg. It seems that Robot can't yet get closer to human let alone surpassing.
Robot can imitate a result of human doing (make something, throw a ball to a fixed place, win at Shogi, etc.), but they can't reproduce a expression made by human body. Although human can imitate the robot's action.




2021/08/16

一流ダンサーのように踊れるロボット?




 動きや、それに伴う感覚をデータ化して、それを他の人と共有したり、ロボットを動かそうということらしいです。この先様々なことに応用されていきそうな、すばらしい研究だと思います。

 この手のロボットだとかAIだとか先端技術の開発の話では、いつもスポーツへの応用が語られます。すごい技術もデータ化して引き継ぐことができるのではないかと。
 しかし、そう語る人は身体のことをよく分かっていないだろうなと思うのです。いや、私はもちろんのこと、人間の身体を専門的に研究している人だって分かっていないことが多いのに、なめてないか?くらいに感じます。

 例えば、人間が立った状態でテーブルの上のペットボトルを持ち上げるという動作。
 この動画の中では固定されたロボットアームが、人間が行うと同時に同じ動作をしています。おおっ!すごいじゃん!と思いますね。
 しかし、実際に人間が行っている動作は、固定された床面に設置している足の裏を起点に行われています。たかが片腕を挙げて、ペットボトルを持ち上げるだけの動作でも、足の裏から脚、腰、胸、肩、腕、指先に至るまでの多くの筋肉が反応しているのです。
 ましてや、人間の骨や筋肉の長さ、関節の形状、筋肉の出力値などがまったく同じ人間がいないのと同様に、それらを完全に再現することは現代では不可能です。
 見かけ上の現象は同じでも、ロボットアームが人間と同じ動作をしたとは言えないのです。

 スポーツで、「技術を盗む」なんてことを言ったりします。理想とする選手の技術を真似てできるようにすることを言います。
 ただし、前述のように、人間の身体はサイズ、重さ、形状、筋肉の能力などが一人ひとり全然違いますので、同じことをやっても結果は違ってしまいます。同じような結果を得るためには、自分の身体に合った技術に改変しなければならないのです。
 実際には、理想とする結果を目標に、そこに近づくよう技術を構築していく過程をたどるんですけどね。理想の人を観察して、イメージを固めて、真似てみるって、みんなやったことありますよね。ロボットの開発もそういう過程ですすめたほうがいいんじゃないかと、素人は思っちゃいます。

 自分の内部の条件だけでもデータ化するのは難しいのに、毎回違う相手がいたり、違う場所、違う道具、違う気候に全身のあらゆる機能を対応させて行わなければならないスポーツのすごい技術をデータ化して同じように再現できるのは、はるか未来のことになるでしょう。
 



2021/06/02

体の歪みについて考えてみませんか1 Why don't you think about body distortion.1



3拍子というのは、同じ動きの繰り返しでも、毎回左右が入れ替わるのでバランスが取れていると言えるのかも知れません。
The triple time is maybe good balance because left and right are switched each bars even if the same movement is repeated.   
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ダンスや新体操をやっている人には身体の歪みを気にしている人も多いのではないでしょうか。
とはいえ、身体の歪みとはどういうものなのか、漠然としているのではないでしょうか。
これから数回に分けて、身体の歪みについて考えていきたいと思います。

まず最初に、人間の身体についておさらいしておきましょう。

歪みというとイメージされるのは、骨の位置、形状、動き方などの左右差ではないでしょうか。
しかし、完全に左右対称な顔をしている人なんて非常に稀であると同じく、身体だって左右対称な人なんていません。むしろ、利き腕や利き足や動き方の癖などがあるために、身体の方が顔よりよっぽど左右差が大きいのです。

人間は左右差があるものということを前提にしないと話が進みませんので、これはしっかり心に留めておいてください。

Probably many dancer and RG player care about a body distortion.
But probably anyone has only vague knowledge. 
Let's think about a body distortion from now on several time in a row. 

First time, let's review the human body again.

When you hear "Distortion", you maybe imagine left-right difference of born position, shape, movement.
But, you know, there is none who has a completely symmetrical face. Also there isn't person who has symmetrical body too. Exactly a body is distorted more than face. 

Human has distortion body. If I didn't assume that, the topic won't go ahead. So, keep in your mind.


2021/04/07

才能って何? その15 まとめ あなたは才能アリ?(自然体の研究) What's a talent ? vol.15



↑ このブログDancer's plusでは、この双子ちゃんに注目しています。
ほぼ同じ遺伝子を持つ二人だけに、二人とも新体操のトップレベルで大活躍中です。
しかし、ほぼ同じ遺伝子なのに、なぜ出来る演技に違いが出るのか? なぜ成績に差が出るのか? 不思議です。
この二人は、”才能”や”Gift”というものが人の能力に与える影響はかなり大きいということと、授かった”才能”や”Gift”だけが人間を形作るのではないということを同時に証明してくれているのです。

前回まで14回に渡って才能というものについて考えてきました。
まだまだ書き足らないことはたくさんあります。それについては、今後もちょいちょい触れていきたいと思っています。
ともかく、一言で”才能”と言っても、細かく分類してみるとそれだけたくさんの要素があるということなんです。

才能の要素のすべてを持っている人なんかいません。

「才能って何? その1」から「その15」まで書いてきたこと、ひとつひとつに自分を当てはめて、これはOK、これはダメと自己分析するのはいいことだと思います。
ただし、一つずつの要素でいちいち一喜一憂しないこと。

才能の持ち方も人それぞれなんです。

才能の要素がすべてにおいて平均的にレベルが高いという人もいるでしょう。
多くの要素はそこそこなんだけれど、ある要素だけ飛び抜けてすごいという人もいるでしょうし、ほとんどいいのに、ある要素だけどうしようもなく残念なレベルという人もいるでしょう。
一人の人間の中身のことですから、一つずつの要素が独立してあるわけではなく、それぞれが関わり合って機能しています。
だから、「その1」で書いたように、すべての要素をまとめた総合力こそ問われるのです。

そう。人のことを才能が「ある」とか「ない」とか、そんなに簡単に言えるものではないんですね。ある要素が劣っているからって卑下することじゃないし、逆に持ってるからって安心できるものでもないということです。



最後に・・・
優秀な指導者は、ひとつひとつの要素をいちいち挙げなくても、子供の練習を見ていればある程度の才能は見抜けるものです。才能と経験と勉強によって培われた眼力ってやつです。
「才能って何? その13」でナディア・コマネチに出会ったときのカロリー氏の話を載せましたが、素晴らしい才能を持った子は、まさに輝いて見えるものです。また、最初は目立たなかった子なのに、しばらく練習を見るうちに、次第にその子の才能が輝く道筋が見えてくる場合もあります。指導者にとってそういう出会いは、心から喜ばしいものです。
ただし、才能を見抜けたからと言って、その子が期待通りに伸びていくとは限りません。確かに身体的才能はすごいけれども、その子の心から好きなことは他にあったとか、保護者が怠惰で情緒不安定で才能を磨く機会を与えられなかったなど、残念なケースは多々あります。
努力できる性格なのか、頑張れる生活基盤はあるか、などなど、その人の生い立ちや生き方や家族や社会まで全部ひっくるめて”Gift”なのかなぁと思うのです。



2021/03/31

才能って何? その14 環境について(自然体の研究) What's a talent ? vol.14



↑ロシアの文化的社会的環境が新体操王国を支えています。


前回までに書いてきたような本人の身体や心の才能は、いわば自分の中身の問題でしたが、今回は本人を取り巻く「環境」という、まさにGiftと言うにふさわしい、本人にはどうすることもできないことが多い外部の要素についてです。

まずは一番身近な家族という環境。
精神的に、経済的に、その他あらゆる面において家族が本人のやりたいことを後押しできる態勢にあるかどうか。それは、本人の将来に大きな影響をもたらすことは言うまでもありません。
たとえ家族にその態勢がなかったとしても、それを補う何か(親戚や指導者や社会の援助など)があったおかげで成功したという例もあります。しかし、本人にとっては、やはり家族の支援が一番大切でしょう。

次に、本人がいる地域の環境。
本人が持つ才能は素晴らしいものがあるけれども、その地域にそれをやる施設がない、それを見抜ける人がいない、それを指導できる人がいないなど、本人がその才能に気づくきっかけさえないことは多いのではないでしょうか。
ブラジルはいい例です。あの国のサッカーが強いのは、国中どこへ言ってもサッカーができる環境があるからで、逆にサッカー意外が強くなかったのは、サッカー意外をやる環境が乏しかったからです。
日本では学校体育や部活動や習い事が盛んで、いつでも様々な種目に触れられる環境ではあると思います。ただ、地域差や経済格差はまだまだ大きいと言えるでしょう。


そして社会環境。
先のブラジルの例では、かつては本当にサッカーしか強くなかったのですが、近年は他の種目でもメキメキ強くなったきました。それは国民の経済的水準が高くなってきたせいだと思われます。
どんな国のどんな種目を見ても、国民が経済的にゆとりのある国ほど優秀な人を多く輩出しています。
また、文化的、宗教的土壌も影響は大きいでしょう。イスラムの国々の中には、女性の活動自体が大きく制限されていることもあると聞きますので、そのような環境の中で優秀なバレリーナや新体操選手が出ることは望めません。

以上のこと以外にも、様々な外部環境が本人に影響を及ぼしていることでしょう。
本人の才能は大したことないのに、家族が本人のために湯水のようにお金を使って有名なカンパニーに入団できた、とか、有力者のコネで使ってもらえた、などという話はいくらでも耳に入ってきますね。
周囲のやっかみによって増幅された噂かもしれませんが、そういう話が出るということが、環境が本人に大きな影響をもたらしていることの証でもあるわけです。

この環境という才能。持っている人にとってはありがたいし、持たない人にとってはこれほど妬ましいものはないですね。
でも、逆境という環境もあるのです。人を妬む暇があったら努力しましょう。



2021/03/24

才能って何? その13 性格について(自然体の研究) What's a talent ? vol.13



この映像の中でカロリー氏がコマネチさんに初めて会ったときのことを話しています。
コーチにとって素晴らしい才能との出会いは、理論を超えた”幸運”でしかありませんが、その才能を見逃さない才覚は磨いておきたいものです。
                                          

さて今回は性格についてです。
性格というのは、どんな感情や意思や行動様式の傾向があるかということです。
もちろん、人の性格というものの深淵についてここに書ききれるものではありませんし、ダンサーや新体操選手の才能としてどんな性格がいいのかなんて、誰に聞いても答えなんか出ないと思います。

一流のダンサー、アスリート、芸術家などの人間性を知ってみると、正直言って「変わってるなぁ」と思うような人も多いような気がします。いわゆる「とんがっている」とか「型破り」みたいなはっきり分かるものもありますが、普段は普通なのに、ふとした瞬間にものすごく利己的でストイックな性格が現れるなどというような場合もあります。
ただそれは、印象的な人のイメージが強く記憶に残っているだけで、変わっている人の割合は、一般的な数値と変わらないのかもしれません。よくよく考えてみれば、フレンドリーで優しい人や社交的な一流の人もたくさん思い浮かびます。
突飛な性格が一流になるための不可欠な才能でないことは確かなようです。

ひとつ言えるのは、現代では人の協力を得られないような人は、トップまでたどり着くのは難しいだろうということです。まったく新しい分野ならともかく、既存の分野では指導者やコーチ、トレーナー、施設管理者、スポンサーなど、多くの方の強力が必要不可欠だからです。
21世紀に入る頃あたりから、各界の若い優秀な人たちのインタビューの答えがとっても優等生的になりました。その人の性格の本質はさておき、それはまさに多くの人の協力を逃さないための方策なのです。いくら上辺を繕っても本質的な性格のせいでボロを出す人も多いですけどね。
そう考えると、多くの人が自ら手を差し伸べたくなるような人は、何をやるにしても有利であり、それは立派な才能だと言えるでしょう。

私の個人的な意見を言わせていただきますと、性格について最も重要だと思うのは、「その種目のことが心から好き」と言うことです。
ただ、その「好き」も、「ちょっとやってみたら他の人より上手だったから好きになった」とか、「親や先生にすごいね、上手だねとおだてられて好きになった」みたいな相対的受動的なものではなく、自分の心の中から湧き出る絶対的主体的な「好き」でなくてはなりません。
そういう「好き」を持っていると、好きだから負けても楽しめるし、諦めないし、辛くても頑張れるし、もっと上を目指せるのです。生半可な「好き」じゃ、そうはいきませんよね。いくら負けず嫌いでも、嫌いなことをやっていたのでは一流になる前に挫けます。
そう、昔からいう「好きこそものの上手」は本質を突いているんじゃないでしょうか。
問題は、それほど好きになれることに出会えるかどうかなんです・・・

出会いといえば、良い指導者との出会いも重要です。「良い」というのは、あらゆる面で優秀な指導者であることはもちろんですが、相性の良い指導者という意味も含みます。いくら実績のある優秀な指導者であっても、いわゆる「反りが合わない」のではお互いに不幸です。性格の不一致はお互いに潔く認めて、移籍するなどの方策を考えた方がいいと思います。

2021/03/17

才能って何? その12 頭脳について(自然体の研究) What's a talent ? vol.12



頭脳と言っても、近年研究の目覚ましい脳科学ほど難しいことではありません。

人は誰でも踊ることができます。どうやらリズムや音楽を聞くとそれに合わせて体を動かしたくなる性質もあるようです。
ただ、その踊りを正確に何度も繰り返せるようになるとか、多くの人が感動するような踊りができるようになる、あるいは試合で高得点を取るには、本能に任せて踊っているだけではダメで、繰り返し練習しなければなりません。
その練習をいかに効率的かつ効果的に行えるかというところにこそ、最も頭脳の働きが必要になります。

良い指導者は踊り手の頭脳に変わって良い練習計画を立て、良い練習方法を考え、効果をチェックしてくれます。それは多くの経験により導き出された方法であり客観的な視点なのでとても重要なものです。
しかし、アドバイスを理解すること、自分の感覚と客観的指摘との違いを理解すること、自分で自分の感覚を捉え言語化してフィードバックすること、目標と現状のギャップを理解し次に何をするべきかを考えられること、などなど、踊り手の頭脳がやらなければならないことは数限りなくあるのです。

頭脳明晰に越したことはありませんが、頭脳の使い方には人によって得意・不得意、向き・不向きがあるようです。
だから、才能として求められるのはお勉強ができること以上に、人の話を誤解なく理解することができるとか、他の練習を見て素直に取り入れることができるなどの感受性や、見て聞いて正確にイメージをすることができ、そのイメージを身体で表現することができる想像力、再現性などの方が重要のような気がします。その上で判断力とか分析力などがあれば言うことはないでしょう。

2021/03/10

才能って何? その11 神経系について(自然体の研究) What's a talent ? vol.11



今回は、非常に重要だけれども神秘的で掴みどころがない神経系についてです。

大まかに言うと、大脳がてっぺんにあって、その周囲に小脳や延髄などがあり、脊髄が下に伸び(ここまでが中枢神経)、そこから全身に神経線維が張り巡らされている(末梢神経)という構造です。
そこに無限の信号の流れがあり、身体のたくさんの働きをコントロールしています。
その信号には遠心性と求心性の流れがあり、中枢神経から体の隅々に信号を送るのが遠心性、身体に起こっている情報を中枢神経に伝えるのが求心性です。

神経系の働きはあまりにも多様で複雑なために、現代科学を持ってしても分かっていないことが非常にたくさんあります。
ただ、身体運動の際の神経系の働きについては、神経系の働きによる結果が実際の動きとして見えるので、ある程度は分かっています。それについては「自然体の研究」をご覧下さい。

では、ダンサーや新体操選手に必要な才能としての神経系の働きはどんなものでしょう。
言われた通りに正確に動くことができるとか人の真似が上手なこと。バランスを取ることが上手で、どんな体勢でもきれいに立て直せること。動きに無駄がなく大きな動きから細かい動きまで器用に理に適った動きができること。どこから見ても芸術的で魅力的な動きができること。などなど、他にもたくさんありますが、それらはすべて神経系の働きによるものです。
さて、何が最も重要ですか?
あまりにも多様すぎて、正直なところ私には「これだ!」と言えるものはありません。
優秀な指導者は生徒を見て、それらの要素が備わっているかどうか感覚的に分かるものですが、何を最も重要視するかは、百人いたら百通りあることでしょう。
だから、優秀な指導者が見てなにかしらダンスや新体操に使える長所があること、それが才能としか言いようがありません。神経系の働きが科学的にすべて分からないんだから、そのような結論でご了解下さい。

2021/03/03

才能って何? その10 その他の臓器、免疫系について(自然体の研究) What's a talent ? vol.10



今回は身体運動には直接関係のない胃、腸、肝臓、腎臓などなどの臓器と免疫系についてです。

これらの機能は走るとか跳ぶとか回るとかをするわけではないだけに、あまり気にしないことが多いと思います。
しかし、どんなものを踊るにしても、まずは健康的に生きていなければならないわけで、生命を維持するのには欠くことのできないそれらの機能を無視してはいけないのです。

上手になるためには毎日たくさんの練習をしなければなりませんね。ということは、たくさん練習して運動器にダメージを負ったとしても、しっかり食べて、ゆっくり休息することによって、早く、しっかりと回復できることが重要です。そのためには、丈夫で健康な臓器が絶対に欠かせないのです。
また、ちょっとやそっとでは風邪を引かないなど健康的な毎日のためにも免疫系は強力である必要があります。
例えば胃腸が弱くてしっかり食べられないために疲労の蓄積で練習ができなくなることが多いとか、しょっちゅう熱を出して練習を休むというのでは、せっかく素晴らしい表現力を持っていたとしても、なかなかトップには近づけません。

どのようなダンスでも、どのような種目の運動でも、いかなる人間の活動でも、基本的に健康的な体を持つことが、最も根本的な才能と言えるでしょう。

2021/02/24

才能って何? その9 呼吸循環器系について(自然体の研究) What's a talent ? vol.9




今回は、肺、心臓、血管を中心とした呼吸循環器系の内蔵についてです。

人は生きているだけで酸素を必要としています。激しい運動の時にはよりたくさんの酸素を身体の隅々にまで取り込む必要があり、運動後の回復期にも、通常より多くの酸素が必要です。
だから、ダンスや新体操などに限らず、何をやるにも酸素を身体に取り込む能力は高いほど良いのです。

これは「最大酸素摂取量」という数値で表すことができます。ただし、計測には大掛かりな装置を必要とするので、普通はなかなか測ることはできません。
感覚としては、激しめの運動でもなかなか疲れないとか、全力疾走のあとすぐに回復するとか、持久力や回復力で現れるものです。

最大酸素摂取量はトレーニングによって高めることができます。
ただ、やはり生まれつき肺の容積が大きいとか、心臓が強いとか、血管やリンパの流れがいいとか、酸素を取り込み全身に巡らすための臓器の差は、トレーニングによって埋められないようです。

ここで問題は肺の大きさです。
肺が大きくなるには、胸郭(肋骨で囲まれた胴体部分)が大きくなければなりません。
バレエ(特に女性)では、上半身が薄いほうがきれいという価値観もあるようですので、あまり肺が大きくて胸郭が大きいのは歓迎されないかも知れません。

2021/02/18

才能って何? その8 関節の機能について(自然体の研究) What's a talent ? vol.8



関節とは、骨と骨のつなぎ目のことです。
関節には、つながり方で大まかに分けて3種類あります。膝や肘などのように丈夫な靭帯でつながっているもの、脊柱や肋骨などのように軟骨でつながっているもの、肩のように筋肉と腱でつながっているものです。

関節は筋肉に動かされることによってその形を変えること、あるいは筋肉によって姿勢を維持することがその主な機能です。
では、関節だけでは何もできないのかというと、そうでもありません。

ほとんどの関節は動くことのできる範囲(可動域)が、関節を構成する組織によって制限されていて、特に靭帯でつながっている関節は可動域の限界で関節の位置を維持することができます。
例えば膝は、伸ばしきった位置では、膝周辺の筋肉に大きな力を入れ続けなくても膝を伸ばしたまま立っていることができますね。大腿骨と脛骨が直線で並んで、それ以上伸びない位置で十字靭帯がストップをかけ、その状態で大腿筋膜張筋が腸脛靭帯を引っ張って、膝が伸びた姿勢でロックさせているのです。膝周囲の筋はほとんど力が入っていません。だから膝カックンされちゃうんですね。

靭帯でつながった関節の可動域を制限する主なものは靭帯と関節包(関節を包んでいて関節液で満たされている)です。それらは非常に丈夫なものですが、骨よりは弾力があります。
その弾力は、関節の可動域の限界での弾力を生みます
例えば足の裏のアーチ(土踏まず)は、足首から先のたくさんの細かい骨のつながりによって、飛んだり跳ねたりする時でも体重を支えられる弾力があるのです。

この弾力は、運動する時には絶対に欠かせません。身体を壊さないためはもちろん、瞬発的な動きの補助的な力を発揮します
しかし、関節の可動域が広すぎると、その瞬発力が発揮できないことになってしまいます。
関節の可動域が広くて柔軟性に優れているけれど、瞬発力がなくてフニャフニャの動きしかできないという例を見たことはありませんか? 関節の柔軟性を高めることはできても、可動域を狭くすることはできませんので、関節の可動域が広すぎるのはいいことではないのです。曲がりすぎる足首、伸びすぎる膝(反張膝)などは、瞬発的な動きができないばかりか、怪我の可能性も非常に高くなってしまうのです。

関節の可動域を制限するものに関節の形状もあります。関節をなす骨同士がぶつかってそれ以上は動かせないということです。
多くの骨の関節面は非常に滑らかな軟骨に覆われています。その部分が大きすぎれば可動域を制限してしまう場合があります。ただし、小さいと関節は強度が低くなる恐れがあります。関節部分の大きさに関しては、丁度いい大きさが最も良いとしか言いようがありません。


2021/02/03

才能って何? その7 柔軟性について(自然体の研究) What's a talent ? vol.7




今回は筋肉の機能のうち柔軟性の才能についてです。

実際に身体の柔軟性を見る時には、脚がどこまで開くかとか、肩がどのくらい回るかなどで判断するわけですが、それは筋がどこまで伸びるかということと関節自体の持つ可動域の両方が問題になります。
多くの普通の人の場合、筋の柔軟性による可動域は関節の可動域の範囲内にとどまります。
しかし、バレエを始めとするダンスやアーティスティック系スポーツでは、筋は関節可動域の限界まで伸ばされ、それ以上の柔軟性を求める場合は関節自体の可動域を広げる作業になります。それは、関節の才能の項で取り上げます。

筋の柔軟性を考えるために、筋が伸びるのを制限しているものは何なのかを考えてみましょう。
筋が伸びるということは、筋繊維細胞のひとつひとつが伸びるということですので、当然、細胞ひとつひとつが最大限に伸びた長さ以上には伸びません。無理に伸ばせば切れてしまいます。
筋が伸びる時には、同時に筋の中にある血管や神経線維なども伸ばされますが、無理に伸ばせばそれらを壊してしまいます。
筋には感覚受容器があって、筋やその他の組織が壊れたりしないように、無理な力が加わると反射を起こし、筋が伸びすぎて筋繊維や血管や神経線維などを壊してしまわないように収縮させます。柔軟体操をして痛い痛いと言っている状態ですね。
ここから分かるように、筋をもっと伸ばそうと思ったら、筋繊維細胞や、血管や神経線維の細胞を増やし長さを増す必要があるのです。ということは、筋と血管や神経細胞などの長さにもともと余裕のある長さがあるというのが才能ということになります。


才能って何? その6 筋持久力について(自然体の研究) What's a talent ? vol.6




今回は筋持久力です。

全身の持久力は、肺や心臓や血液を中心とした酸素供給能力、筋のエネルギー貯蔵能力と代謝能力、筋や肝臓によるエネルギー再生能力が関係しています。
そのうちの筋持久力は、細胞のミトコンドリアの能力だったり、グリコーゲンの保持能力だったり、そのようなとっても難しいことが決定づけています。

それらの能力はもちろんトレーニングによって向上しますが、筋がもともと持っている性質というものがあります。
よく言われている分かりやすい分類は赤筋と白筋です。
赤筋は持久力に優れ、白筋は瞬発力に優れていると言われています。大洋を広く遊泳するマグロは赤身、敵から逃れるために素早く泳ぐ必要のあるアジは白身と言えば分かりやすいでしょうか。
最近はその中間の筋もあると言われています。
人の筋持久力の才能はこの赤白ピンクの割合によって決まるということです。
ただし、身体を切って開いて薬剤を使って調べない限り赤筋と白筋の割合なんか分かりませんので、どういう割合が理想かなんてことは言えません

筋持久力はどれだけあっても困ることはありません。瞬発力だってどれだけあってもいいんです。が、持久力が優れている場合、瞬発力に欠ける傾向があります。その逆も然りです。おそらく赤筋と白筋の割合に由来するのでしょう。
トレーニングによって白筋に持久力をつけさせることは可能だし、赤筋に瞬発力をつけさせることも可能です。ただ、本来の得意とする能力とは違うことをやらせるわけですから、筋が大きくなりすぎる恐れがあります。何度も言うように、大きすぎる筋は体重を重くしてしまいます。

結論として、ダンサーや新体操選手などの才能として筋持久力は、長時間続けられるとか、極短時間で完全燃焼できるとかではなく、数分の間激しい運動を継続することに優れている性質であることということになります。


2021/01/27

才能って何? その5 スピードについて(自然体の研究) What's a talent ? vol.5



今回は筋肉の機能のうち、スピードについてです。
これはトレーニングによって後からどうにでもなると思いがちですが、才能として持って生まれた筋肉の性質という土台が大きく左右します。


スピードは筋の収縮する速さのことです。収縮が早ければ、それだけ素早く体を動かせるということです。
一般的に、ごく短い時間の小さな収縮で動く力を瞬発力、それより少し長めの時間で継続して大きく動く時の力をパワーなどと言いますが、どちらも筋力とスピードが合成された能力です。

ダンスや新体操では、短距離走の選手や体操選手のようなスピード能力は必要ないかもしれません。
ただ、筋が収縮するスピードは動き始め、動きの途中、動きの終わりに関わりがあります。
筋の収縮スピードが速い場合、キュッと動き始めてキュッと止まるというようなキレのある踊りも可能です。筋の収縮スピードが遅い場合、良く言えば柔らかい動き、悪く言うとのっそりというかデレッというか締まりのない動きになります。
筋収縮の速い人はゆっくりな動きも可能ですが、遅い人にキレを求めてもなかなか難しいようです。

多くのスポーツは動きを止めるところにあまり気を使う必要はありません。
それに比べてダンスや新体操などのアーティスティック系スポーツの場合は、動き始めよりも動きの終わりをきれいにスッと決めることの方が重要な場合が多いかもしれません。
その場合の筋肉の収縮は伸張性(エキセントリック)収縮になります。筋肉に力が入っている状態で筋肉が伸びていくという、運動神経的には難しい動きです。ただ、これは短縮性(コンセントリック)収縮に比べて強い力が出せるので、動き始めよりも筋力は必要ありません。

以上のことから、筋力が強いのに速く動けないよりも、筋力は程々でもスピードがあったほうがいいということになります。

2021/01/20

才能って何? その4 筋力について(自然体の研究) What's a talent ? vol.4


  ↑筋力の違いが、ダンスにどんな影響をもたらしているでしょうか?↑


今回からは身体の機能について、どんな才能があるのか考えていきます。
まずは、筋肉(解剖学的には筋=キンといいます)です。

筋の基本的な形を知っておきましょう。
筋の本体の収縮する部分は筋腹といいます。力こぶの部分ですね。筋膜に覆われています。
筋腹と筋膜は両端で次第にに移行し骨に付着します。その部分を起始部、あるいは停止部といいます。腱はある程度弾力はありますが収縮はしません。

筋の能力を大まかに分類してみると、筋力スピード筋持久力柔軟性ということになります。

筋力:
筋が収縮する力のことです。
体力テストでは背筋力や握力で、トレーニングジムでは何kgのバーベルを持ち上げられるかなどで測ることが出来ます。
ただし、筋が出している力と、外部に出力される力は、必ずしも一致しません。前々回に書いた通り、関節の形状によってテコの比率が変わるので、筋力が弱くても、外部には強い力をもたらすことができる人もいるし、その逆もいるのです。

個人の筋力は筋の太さと長さに比例します。
筋の太さはトレーニングによって太くなりますが、起始部から停止部までの長さは変えることは出来ません。
起始部から停止部までの長さが同じでも、腱が短く筋腹の長さが長いほど筋力が強いということになります。そういう筋は、それほど太く(=重く)ならなくても必要な筋力を得られるので理想的ということになります。
ただし、一人の人間の中でも部分によって筋腹と腱の比率は違いますし、皮膚の外からでは正確な比率は分かりません。
筋がどんな付き方をしているのか、筋と腱の比率はどうなのかなどは、外から見ても誰にも分からないのです。

ダンスなどでは自分の体を動かすことが主体で、球技や格闘技のように何か体の外のものを動かすための強力な力は必要ありません。パートナーをリフトするとしても、お互いの協力で行いますので、抵抗する相手を投げ飛ばすのとは使う筋力が全く違うのです。
それでも、筋力に余裕があれば、パフォーマンスに余裕ができますので、実際に踊りに必要な筋力+αの筋力が、体重が重くなりすぎず、スタイルを崩すことなく得られる性質の筋を持っているとすれば、それが理想と言えるでしょう。

次回はスピードです。

2021/01/13

才能って何? その3 体組成について(自然体の研究) What's a talent ? vol.3




今回は体組成の才能についてです。

身体を作っている構成要素それぞれの理想とはどんなものか、考えましょう。


体組成の構成する要素を大きく分類してみると、骨、内蔵(血管含む)、神経系、筋肉、脂肪、皮膚です。これらの構成要素を考える時、多くのダンスやアーティスティック系のスポーツをやる場合、身体はできるだけ軽いほうがいいということが前提になります。


: 身体が力を出す時の起点になるので、しっかりとしていなければなりません。しかし、しっかりした骨は重いのです。だから、強くても重くならない細い骨が理想です。
骨の太さは変えられませんが、骨の強さ(骨密度)は良くも悪くも変わります。特に女性はホルモンの不調により骨が脆くなってしまう場合もあるので要注意です。
関節の部分は小さすぎると故障を起こしやすく、大きすぎると関節の可動域が狭くなる恐れがあります。

内蔵: 激しい運動をするには絶対に内臓が丈夫である必要があります。これは絶対必要で他に代えられない機能なので、重さや大きさは気にしないことにしましょう。
呼吸循環器系の内蔵(肺、心臓、血管など)はトレーニングによって大きく、強くなると言われており、そうなるべきです。

神経系: 重さを気にするほどの重量はありませんので、全身くまなく隅々まで張り巡らされている必要があります。よく使われる神経系はよく発達するので、成長期のうちにしっかり正確な動きを繰り返して、よい神経の発達を促すと良いでしょう。

筋肉: 強い力が必要ならばどうしても大きな筋肉が必要になるのですが、大きな筋肉は重くもあるのです。また、大きな筋肉は外見上のバランスにも影響する場合があります。ですから、大きくなくても強い力を出せる性質の筋肉は理想的です。
前回示したような力を発揮するために効率の良い体型であることも望まれます。

脂肪: 余ると脂肪細胞や内臓や関節にたまり、体重を重くさせるとともに、関節の可動域にも影響します。そもそも脂肪細胞の量が少ないことが理想です。その上で、余分な脂肪は少ないに越したことはありません。
しかし、脂肪細胞は必要なミネラルやビタミンなどの貯蔵庫でもあり、ホルモン分泌にも関わっているので、女性は特に適度な量を保つ方がいいでしょう。
脂肪は多すぎれば外見上のバランスを崩しますし、少なすぎれば見る人に異常な緊張感を与えてしまいます。

皮膚: あまり問題にされることのない部分ですが、皮膚はできるだけ薄いことが望まれます。皮膚は全身を覆っているので、皮膚の厚さが0.1mm厚いだけで、全身ではかなりの重さになってしまうのです。血管が透けて見えるような皮膚の薄さが理想です。


これらの要素はすべて良いか悪いかの2種類というわけではなく、非常に多様です。すべてがベストの状態で持ち合わせている人などいないでしょう。これらは様々な要素を統合して1個の人間として判断すべきものです。決して「皮膚が厚いタイプだからダメね」などと早計に判断を下してはなりません。

また、トレーニングや技術の習得、体質改善の努力などで改善できる要素や、ひとつの要素を他の要素でカバーできることも多いので、自分を知り、やるべきことを考える時の判断材料にしたら良いと思います。

2021/01/07

才能って何? その2 体型について(自然体の研究) What's a talent ? vol.2




まずは体型という才能について。

体型は生命の起源から連綿と受け継がれてきた遺伝子によって形作られているところが大きいです。外科手術やそれに準ずる手段を除けば、自分の意思で変えられるのは筋肉の量と脂肪の量だけです。体型の土台を決定づける骨格は変えられません。

とは言っても、単純に親の特徴を受け継ぐわけではないので、育ちきってみるまでは、ダンス的な体型かどうかは判断できません。ママに似て丸くてプニプニだったのに、お年頃を過ぎたらスッキリきれいなお嬢さんになったとか、兄弟そろってシュッとしてかっこよかったのに、弟だけお相撲さんみたいになったとか、遺伝子の不思議は枚挙に暇がないのです。

外見的には、細ければいい、長ければいいってものでもありません。とてもきれいだけど、部分的に見たら意外と脚が短いじゃんみたいなことがありますよね。全体のバランスが最も重要です。
また、機能的にも身体各部の長さの比率は重要です。関節はテコの原理で動いていますから、長さの比率はテコの基本条件となる支点、力点、作用点の位置関係を意味し、運動性能に大きな影響があるのです。
見た目が良くても運動性能に劣る、あるいはその逆っていうのは、なんとも残念なものですよね。見た目と運動性能の絶妙なバランスも重要なのです。ただし、練習を積むほどこのバランスも変わってきます。

まとめてみると、体型は根本的には変えることは出来ませんが、言い換えると、最も自分らしさを表している個性です
それは外見と機能を決定づけます。ただし、部分的に見ることには意味がなく、全体的なバランスが最も重要です