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2021/03/10

才能って何? その11 神経系について(自然体の研究) What's a talent ? vol.11



今回は、非常に重要だけれども神秘的で掴みどころがない神経系についてです。

大まかに言うと、大脳がてっぺんにあって、その周囲に小脳や延髄などがあり、脊髄が下に伸び(ここまでが中枢神経)、そこから全身に神経線維が張り巡らされている(末梢神経)という構造です。
そこに無限の信号の流れがあり、身体のたくさんの働きをコントロールしています。
その信号には遠心性と求心性の流れがあり、中枢神経から体の隅々に信号を送るのが遠心性、身体に起こっている情報を中枢神経に伝えるのが求心性です。

神経系の働きはあまりにも多様で複雑なために、現代科学を持ってしても分かっていないことが非常にたくさんあります。
ただ、身体運動の際の神経系の働きについては、神経系の働きによる結果が実際の動きとして見えるので、ある程度は分かっています。それについては「自然体の研究」をご覧下さい。

では、ダンサーや新体操選手に必要な才能としての神経系の働きはどんなものでしょう。
言われた通りに正確に動くことができるとか人の真似が上手なこと。バランスを取ることが上手で、どんな体勢でもきれいに立て直せること。動きに無駄がなく大きな動きから細かい動きまで器用に理に適った動きができること。どこから見ても芸術的で魅力的な動きができること。などなど、他にもたくさんありますが、それらはすべて神経系の働きによるものです。
さて、何が最も重要ですか?
あまりにも多様すぎて、正直なところ私には「これだ!」と言えるものはありません。
優秀な指導者は生徒を見て、それらの要素が備わっているかどうか感覚的に分かるものですが、何を最も重要視するかは、百人いたら百通りあることでしょう。
だから、優秀な指導者が見てなにかしらダンスや新体操に使える長所があること、それが才能としか言いようがありません。神経系の働きが科学的にすべて分からないんだから、そのような結論でご了解下さい。

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