頭脳と言っても、近年研究の目覚ましい脳科学ほど難しいことではありません。
人は誰でも踊ることができます。どうやらリズムや音楽を聞くとそれに合わせて体を動かしたくなる性質もあるようです。
ただ、その踊りを正確に何度も繰り返せるようになるとか、多くの人が感動するような踊りができるようになる、あるいは試合で高得点を取るには、本能に任せて踊っているだけではダメで、繰り返し練習しなければなりません。
その練習をいかに効率的かつ効果的に行えるかというところにこそ、最も頭脳の働きが必要になります。
良い指導者は踊り手の頭脳に変わって良い練習計画を立て、良い練習方法を考え、効果をチェックしてくれます。それは多くの経験により導き出された方法であり客観的な視点なのでとても重要なものです。
しかし、アドバイスを理解すること、自分の感覚と客観的指摘との違いを理解すること、自分で自分の感覚を捉え言語化してフィードバックすること、目標と現状のギャップを理解し次に何をするべきかを考えられること、などなど、踊り手の頭脳がやらなければならないことは数限りなくあるのです。
頭脳明晰に越したことはありませんが、頭脳の使い方には人によって得意・不得意、向き・不向きがあるようです。
だから、才能として求められるのはお勉強ができること以上に、人の話を誤解なく理解することができるとか、他の練習を見て素直に取り入れることができるなどの感受性や、見て聞いて正確にイメージをすることができ、そのイメージを身体で表現することができる想像力、再現性などの方が重要のような気がします。その上で判断力とか分析力などがあれば言うことはないでしょう。
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