↑筋力の違いが、ダンスにどんな影響をもたらしているでしょうか?↑
今回からは身体の機能について、どんな才能があるのか考えていきます。
まずは、筋肉(解剖学的には筋=キンといいます)です。
筋の基本的な形を知っておきましょう。
筋の本体の収縮する部分は筋腹といいます。力こぶの部分ですね。筋膜に覆われています。
筋腹と筋膜は両端で次第に腱に移行し骨に付着します。その部分を起始部、あるいは停止部といいます。腱はある程度弾力はありますが収縮はしません。
筋の能力を大まかに分類してみると、筋力、スピード、筋持久力、柔軟性ということになります。
筋力:
筋が収縮する力のことです。
体力テストでは背筋力や握力で、トレーニングジムでは何kgのバーベルを持ち上げられるかなどで測ることが出来ます。
ただし、筋が出している力と、外部に出力される力は、必ずしも一致しません。前々回に書いた通り、関節の形状によってテコの比率が変わるので、筋力が弱くても、外部には強い力をもたらすことができる人もいるし、その逆もいるのです。
個人の筋力は筋の太さと長さに比例します。
筋の太さはトレーニングによって太くなりますが、起始部から停止部までの長さは変えることは出来ません。
起始部から停止部までの長さが同じでも、腱が短く筋腹の長さが長いほど筋力が強いということになります。そういう筋は、それほど太く(=重く)ならなくても必要な筋力を得られるので理想的ということになります。
ただし、一人の人間の中でも部分によって筋腹と腱の比率は違いますし、皮膚の外からでは正確な比率は分かりません。
筋がどんな付き方をしているのか、筋と腱の比率はどうなのかなどは、外から見ても誰にも分からないのです。
ダンスなどでは自分の体を動かすことが主体で、球技や格闘技のように何か体の外のものを動かすための強力な力は必要ありません。パートナーをリフトするとしても、お互いの協力で行いますので、抵抗する相手を投げ飛ばすのとは使う筋力が全く違うのです。
それでも、筋力に余裕があれば、パフォーマンスに余裕ができますので、実際に踊りに必要な筋力+αの筋力が、体重が重くなりすぎず、スタイルを崩すことなく得られる性質の筋を持っているとすれば、それが理想と言えるでしょう。
次回はスピードです。
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