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2021/01/13

才能って何? その3 体組成について(自然体の研究) What's a talent ? vol.3




今回は体組成の才能についてです。

身体を作っている構成要素それぞれの理想とはどんなものか、考えましょう。


体組成の構成する要素を大きく分類してみると、骨、内蔵(血管含む)、神経系、筋肉、脂肪、皮膚です。これらの構成要素を考える時、多くのダンスやアーティスティック系のスポーツをやる場合、身体はできるだけ軽いほうがいいということが前提になります。


: 身体が力を出す時の起点になるので、しっかりとしていなければなりません。しかし、しっかりした骨は重いのです。だから、強くても重くならない細い骨が理想です。
骨の太さは変えられませんが、骨の強さ(骨密度)は良くも悪くも変わります。特に女性はホルモンの不調により骨が脆くなってしまう場合もあるので要注意です。
関節の部分は小さすぎると故障を起こしやすく、大きすぎると関節の可動域が狭くなる恐れがあります。

内蔵: 激しい運動をするには絶対に内臓が丈夫である必要があります。これは絶対必要で他に代えられない機能なので、重さや大きさは気にしないことにしましょう。
呼吸循環器系の内蔵(肺、心臓、血管など)はトレーニングによって大きく、強くなると言われており、そうなるべきです。

神経系: 重さを気にするほどの重量はありませんので、全身くまなく隅々まで張り巡らされている必要があります。よく使われる神経系はよく発達するので、成長期のうちにしっかり正確な動きを繰り返して、よい神経の発達を促すと良いでしょう。

筋肉: 強い力が必要ならばどうしても大きな筋肉が必要になるのですが、大きな筋肉は重くもあるのです。また、大きな筋肉は外見上のバランスにも影響する場合があります。ですから、大きくなくても強い力を出せる性質の筋肉は理想的です。
前回示したような力を発揮するために効率の良い体型であることも望まれます。

脂肪: 余ると脂肪細胞や内臓や関節にたまり、体重を重くさせるとともに、関節の可動域にも影響します。そもそも脂肪細胞の量が少ないことが理想です。その上で、余分な脂肪は少ないに越したことはありません。
しかし、脂肪細胞は必要なミネラルやビタミンなどの貯蔵庫でもあり、ホルモン分泌にも関わっているので、女性は特に適度な量を保つ方がいいでしょう。
脂肪は多すぎれば外見上のバランスを崩しますし、少なすぎれば見る人に異常な緊張感を与えてしまいます。

皮膚: あまり問題にされることのない部分ですが、皮膚はできるだけ薄いことが望まれます。皮膚は全身を覆っているので、皮膚の厚さが0.1mm厚いだけで、全身ではかなりの重さになってしまうのです。血管が透けて見えるような皮膚の薄さが理想です。


これらの要素はすべて良いか悪いかの2種類というわけではなく、非常に多様です。すべてがベストの状態で持ち合わせている人などいないでしょう。これらは様々な要素を統合して1個の人間として判断すべきものです。決して「皮膚が厚いタイプだからダメね」などと早計に判断を下してはなりません。

また、トレーニングや技術の習得、体質改善の努力などで改善できる要素や、ひとつの要素を他の要素でカバーできることも多いので、自分を知り、やるべきことを考える時の判断材料にしたら良いと思います。

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