関節とは、骨と骨のつなぎ目のことです。
関節には、つながり方で大まかに分けて3種類あります。膝や肘などのように丈夫な靭帯でつながっているもの、脊柱や肋骨などのように軟骨でつながっているもの、肩のように筋肉と腱でつながっているものです。
関節は筋肉に動かされることによってその形を変えること、あるいは筋肉によって姿勢を維持することがその主な機能です。
では、関節だけでは何もできないのかというと、そうでもありません。
ほとんどの関節は動くことのできる範囲(可動域)が、関節を構成する組織によって制限されていて、特に靭帯でつながっている関節は可動域の限界で関節の位置を維持することができます。
例えば膝は、伸ばしきった位置では、膝周辺の筋肉に大きな力を入れ続けなくても膝を伸ばしたまま立っていることができますね。大腿骨と脛骨が直線で並んで、それ以上伸びない位置で十字靭帯がストップをかけ、その状態で大腿筋膜張筋が腸脛靭帯を引っ張って、膝が伸びた姿勢でロックさせているのです。膝周囲の筋はほとんど力が入っていません。だから膝カックンされちゃうんですね。
靭帯でつながった関節の可動域を制限する主なものは靭帯と関節包(関節を包んでいて関節液で満たされている)です。それらは非常に丈夫なものですが、骨よりは弾力があります。
その弾力は、関節の可動域の限界での弾力を生みます。
例えば足の裏のアーチ(土踏まず)は、足首から先のたくさんの細かい骨のつながりによって、飛んだり跳ねたりする時でも体重を支えられる弾力があるのです。
この弾力は、運動する時には絶対に欠かせません。身体を壊さないためはもちろん、瞬発的な動きの補助的な力を発揮します。
しかし、関節の可動域が広すぎると、その瞬発力が発揮できないことになってしまいます。
関節の可動域が広くて柔軟性に優れているけれど、瞬発力がなくてフニャフニャの動きしかできないという例を見たことはありませんか? 関節の柔軟性を高めることはできても、可動域を狭くすることはできませんので、関節の可動域が広すぎるのはいいことではないのです。曲がりすぎる足首、伸びすぎる膝(反張膝)などは、瞬発的な動きができないばかりか、怪我の可能性も非常に高くなってしまうのです。
関節の可動域を制限するものに関節の形状もあります。関節をなす骨同士がぶつかってそれ以上は動かせないということです。
多くの骨の関節面は非常に滑らかな軟骨に覆われています。その部分が大きすぎれば可動域を制限してしまう場合があります。ただし、小さいと関節は強度が低くなる恐れがあります。関節部分の大きさに関しては、丁度いい大きさが最も良いとしか言いようがありません。
0 件のコメント:
コメントを投稿