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2013/02/20

Control your body 「力を抜く」ということ その4

 何か危険な状況に陥ると、人は身体を固くして防御しようとする。来るとわかっている攻撃には意外に強いものだ。これはやはり身体を守ろうとする動物的な反応で、誰でも生まれながらに持っている。

 しかし、人それぞれの個性があって、俗に言われる高所恐怖症、閉所恐怖症、先端恐怖症など、特定の状況、場所、物に強い恐怖心を感じてしまう人もいるし、そこまで自覚できなくても心理的に影響を受けている場合もある。
 それらは、高いところから落ちてケガをしたとか、転んで大怪我をする人を見たとか、過去の経験によって形成されることも少なくないが、それらの恐怖心を克服するのはそう簡単ではないようだ。

 ダンスの場面でよく耳にするのは、「トゥシューズを履いてポワントで立つと高くて怖い」とか、「ターンの時に転びそうで怖い」とか。
 ポワントで高いといってもせいぜい20cmだろうから、この高さが怖いとなると階段も降りられないということになる。これは高さが怖いというより、その不安定さが怖さの原因だろう。回転が怖いというのも、回転することで自分の位置を見失って転ぶことへの恐怖心だろう。
 要するに、どちらも技術の未熟さが原因である。未熟ゆえに恐怖心を抱き、身体に力が入るということだ。

 しかし、初めから熟練している人なんかいるわけがないので、なんとかその恐怖心を乗り越えて、あるいは恐怖心を感じずに練習しなければ、その先はない。
 ならばどうするか。

 ひとつは、細かく段階を追って練習していくこと
 例えばポワントで立つことで言うと、ルルベ→ポワント という段階の中にたくさんの段階を設けること。両足→片足、バーで→センターで、単発で→動きの中で、などなど技術レベルの段階は、組み合わせによって無数にできる。他の技術においても同様だ。
 これらの細かい段階を端折らずに確実にやっていくことで、自然と次の段階へ進んでいくことが出来れば、恐怖心とは無縁のはずだ。

 もうひとつは、よくイメージトレーニングをすること。
 イメージができないということは、まだその段階ではないということなので、その前段階をもう少し確実に身につけなくてはならない。


 「力を抜く」ということについては以上。
 踊りながらだと意外と難しい「力を抜く」ということを身につけて、「きれい」「かっこいい」「上手」と言われるよう頑張ってください。

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