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2013/05/01

Control you body 『筋力』について その3

 すこし分かりにくくなったので整理しよう。

 ダンスやアーティスティック系のスポーツでは、筋肉の量は必要だけあれば良い。必要以上の量の筋肉は身体を重くするので好ましくない。

 ある動きに対して、適切な身体の使い方をしていれば、筋力は最低限で済む。しかし、その適切な身体の使い方は、たくさん練習することでしか身につかない。

 練習は単に筋肉の運動というだけではなく、神経の働き(技術)や柔軟性、循環器の働きなど、身体の機能を総合的に高めようとするものなので、たくさん練習したら筋肉が太くなると思うのは間違いである。技術が上達することによって不必要な筋肉が必要なくなり細くなる場合もあるのだ。

 ある技術がうまくいかない場合、その原因は様々である。安易に筋力をつけることで補おうとするとバランスが変わり、他の技術にまで影響をおよぼすことがあるので、どうすればうまく出来るようになるのか、よく分析して取り組むべきである。

 そう。身体を動かす“”というものは、単純に筋力だけの問題ではないということを認識しておかなければならない。


 さて、人の姿形は概ね骨格、筋肉、脂肪、皮膚で形作られている。このうちコントロールできるのは筋肉と脂肪。脂肪についてはまた別の機会にゆずるとして、筋肉のつき方が変わればスタイルは変わるということだ。
 スタイルがいいから良いダンサーになれるというよりも、技術的に優れたダンサーは自ずから良いスタイルになると言えるのだ。もちろん生まれながらの骨格の違いがあるので、誰でも同じ形に仕上がるわけではないが、良い練習をたくさんすれば、その人にとって最も良いスタイルが出来上がってくるはずだ。
 私などはダンサーや選手の体つきを見て「ああ良い練習をしてきたな」とか「まだ足りていない」とか「やりすぎたな」などと考える。そしてそれはその通りに結果に現れることが多い。

 身体の機能を総動員して上手に筋肉をコントロールできている人は、必要以上の筋力は必要ないので、必要なところに必要なだけ筋肉がつき、良いスタイルになる。
 要するに、筋力を求めるより、良いスタイルを求めることが、結果として良いダンサーになれると言えるのかもしれない。

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