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2021/11/17

日本人が脚長姿勢をつくるには


 


日本のほとんどの人たちは小学校に入学するとランドセルを背負います。
写真を見てお分かりいただけるように、ランドセルを背負ったときの姿勢は次の通りです。
・顔が前に出る
・上半身が前傾する
・背骨が全体的に後湾する
・鎖骨から上腕の付け根(肩関節)の部分が前に出る
かっこ良くない姿勢のオンパレードですね。ランドセルの肩ベルトを適正に調整していなかったり、中身が重くなるほど、その傾向は強くなります。
身体の左右には均等に重量がかかっているかもしれませんが、前後のバランスは非常に偏っているからです。
成長期の子供が、これを毎日6年間、いやいや、近年は大学卒業までずっとリュックを背負っている人もいますから、下手すると16年間も毎日この姿勢で歩いているわけです。

ランドセルを否定するのではありません。荷物を一つにまとめ両手が空くランドセルは、特に低学年のこどもにはメリットのほうが大きいと思います。
しかし、上記のような好ましくない姿勢を固定化させてしまう恐れがあることを忘れてはいけません。そうでなくても、前回も書いた通り、アジア系の私達はそんな姿勢の傾向があるのですから。

では、どうすればいいか。
ランドセルを下ろしたときには次のことに気をつけるよう教えてあげてください。

① 顎を引く(頭蓋骨を後ろに引くことによって自然な頚椎の前湾をつくる)
② 胸の上部を上向かせたまま、背中の肩甲骨の間あたりを後ろに引く(上半身を前傾させることなく胸椎の自然な後湾をつくる)
③ 骨盤を股関節を軸に前傾させ、腰を少し反る(腹部を縦方向に伸ばし、腰椎の自然な前湾をつくる)
④ 肩甲骨を内に寄せるというよりは下に下ろすイメージで胸を開く
これで、脚長のきれいな姿勢に戻るはずです。
ランドセルを背負わない私達大人もだらしない姿勢になっていることが多いので、たまには自分で上記のように姿勢を直してみましょう。

※注意
例えばランドセルを背負ったときに、腰椎の部分(おへその後ろ側)とランドセルとの間に隙間ができているような子の場合、生まれつき、いわゆる「反り腰」というやつで、ランドセルを背負ったときに、腰を反らせることでバランスを取っている場合があります。その場合は、上記のような姿勢矯正は不要どころか、逆のことをやる必要さえあるかもしれません。
それ以外にもそれぞれの個性があるでしょう。よく観察し、試行錯誤して、自然に無理なくきれいな姿勢ができるようにしてください。





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