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2015/10/15

下手じゃなくなるには vol.6



正直なところ、何も気にしなくても,初めから理に適った動きができちゃう人っているんです。 世間で言われる「才能がある」とか「センスがいい」と言われる人たちです。
そういう人たちは、最初から変な癖なんかなくて、新しいことを覚える時も、自然と理に適った動きをします。

ただ、それがすべてにおいて良いことかというと、そうでもありません。
のところから、いきなり10ができてしまうので、何か調子が狂って10ができなくなってしまった時、に戻ってしまうということです。スランプに陥ると抜け出すことが大変困難なのです。
から1,2,3と段階を踏んで、基本を積み重ねて苦労して作り上げた人は、10ができない時でもとかに戻ってすぐに戻ることができたり、各段階のどこに問題があるかすぐに分かって修正することができます。安定しているということです。 そして同じように次へ進んでいくやり方も分かっているということなのです。

じゃあ、才能のある人がきちんと段階を踏んで基本を身につけていったら? そう、最強ですよね。
せっかくの才能をそんなに時間をかけていたらもったいないんじゃないかって? 心配ご無用。本当に才能のある人は、そういう段階を追ってもどんどん伸びていきますから。


さて…

特に指導する立場の人は考えなくてはなりません。
センスがいいからといって、段階をすっ飛ばして先を急ぐと、ちょっとつまずいただけですべてを失うことになりかねません。やめちゃうことにもなりかねません。
また、才能があるとはいえない人でも、変な癖をなくして基本をしっかり身につけさせて「下手じゃない」ようにしていけば、いずれ他に憧れられる人になることは可能ですし、見えていなかった素晴らしい才能が花開くかもしれません。
バレエ団、カンパニー、チームなどの団体では、全員のレベルが底上げされ、全体のポテンシャルが向上することによって、トップはより高みへと行けるのです。
一生に一度出会えるかどうかの輝く才能の持ち主を世界の舞台に送りたいと思うなら、メンバーの誰でもが「下手じゃない」と評価されるようになるための努力を惜しまないで欲しいと思います。

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