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2016/04/23

柔軟性ついて考えよう chapter 6



Chapter 6 まとめと補足

今までの内容をまとめると以下のようになります。

・ 関節の可動域を制限している筋肉がよく伸びると、関節の可動域は大きくなる。

・ 筋肉がよく伸びるようにするにはスタティック・ストレッチが最も効果的。ただし、そのフォームや順番には常に注意しなくてはならない。

・ ヴァリスティック・ストレッチやその他のオプションを必要に応じて取り入れるとさらに効果的になる。

・ ストレッチは強度、所要時間、頻度によって効果が変わり、最も頑張るべきことは頻度である。


 補 足 

足関節がまっすぐに伸び、さらに足の甲が弧を描く足を作るには?

足部(かかとから足指の付け根まで)の可動域を制限しているのは筋肉ではなく、靭帯や関節包です。体重を受け止めるサスペンションの役割がありますので、筋肉や腱よりもはるかに硬く、ほとんど伸縮しません。
ということは、筋肉のように容易には可動域を変化させることは出来ません。
可動域を広げるために行うことはやはりスタティック・ストレッチなんですが、たっぷり時間をかけて、長い期間に渡って行わなくてはならないのです。木の型に脚を縛りつけているバレリーナの卵を見たことがある人も多いのではないでしょうか。
たった一度「甲出しなんとか」などという怪しげな何かをやったところで、一時的には甲が出たと感じることはあるかもしれませんが、本質的には変わりません。

ここで注意しなくてはならないのは、靭帯や関節包などの可動域の変化は不可逆的であるということです。一度ゆるんだ靭帯は普通は元に戻りません。
変に緩くなってしまうと関節の動きがおかしくなってしまったり、力がきちんと伝わらなくなってしまったり、ケガをしやすくなってしまいます。

関節自体の柔軟性は骨の形も関係しているので遺伝的である場合が多いのです。
硬い人はそれがコンプレックスに感じている人は多いと思いますが、それはそれで非常に力が出る足ではあるし、安定感も出しやすいのです。
柔らかい人はサスペンションが出す力が期待できない分、それを補うために余計に筋力が必要で、筋肉が変に太くなってしまったりします。ふにゃふにゃして見えてしまうなんていう弱点もあるのです。
個性に合わせて、関節自体のストレッチを「どこまでやるのか」を考える必要があると思います。


柔軟性を高めるためのストレッチは、多くのトレーニングと同様、初心者のレベルまではみんなと同じことをやっていればいいのですが、レベルが上がってくるに従って個々の違いによりやり方を変えていく必要があります。また、それにともなって内容は細分化されていきます。
そのようにして自分独自のストレッチ法が出来上がっていくのです。
そういう取り組みをしたいと思うけど、どうやればいいのか分からないという方は、個々にご相談ください。

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