何かの動作が「できる」のと「上手にできる」のとの違いは何?
上手に、美しく、かっこよく踊る人と、そうじゃない人。その違いは何?
才能が違う。努力した量が違う。筋力や柔軟性が違う。「違い」を作るそれらの要因はさておき、今そこで起きている上手い下手の違いは何なの?
ただ手を上げるのでも、拳を握りしめて突き上げるのと、ふわりと羽根を持ち上げるように上げるのとでは、腕の使い方が違います。そして同時に、腕を支える肩、そこへつながる首、胸、腹、それらが乗っかる腰、腰を支える脚、という具合に全身の使い方が違います。
ということは、「上手」と「下手」の違いも、身体の各所の使い方と、それと連動する全身の使い方にあるようです。
ひとつ、私が身体の使い方の違いを強烈に印象づけられたお話。
ある夏の日、盆踊りに出かけたときのこと。
輪になって踊るご婦人たち、子供たちの中に、ひときわ精彩を放つ一人のおじさんがいました。
周りの人たちと同じ踊りを踊っているはずなのに、一人だけ、まるで舞台で踊る歌舞伎役者のようです。尻っぱしょりをした浴衣もその下に覗くステテコも足元の雪駄も、すべてセンス良く見えるから不思議です。実際に良い物でしょうけれども。
私は、未だかつて盆踊りをそれほどまでに上手に踊る人を見たことがなかったので、しばらく魅入ってしまいました。
ふと我に返って「何が違うんだろう?」と考えつつ観察してみると、周りの人達とは足の運び、手の速度の緩急、微妙な首の位置、全てにおいて少しずつ違い、なおかつ、全てが調和してピシーっと揺るがない。素人でも分かるその技術の素晴らしさ。う~んと唸る他ありませんでした。
ただ、どう見たって一朝一夕に出来ることではなさそうです。どこぞの踊りのお師匠さんと思われますが、年季の入った身体の「使い方」の凄さを見せていただいたのでした。
輪になって踊るご婦人たち、子供たちの中に、ひときわ精彩を放つ一人のおじさんがいました。
周りの人たちと同じ踊りを踊っているはずなのに、一人だけ、まるで舞台で踊る歌舞伎役者のようです。尻っぱしょりをした浴衣もその下に覗くステテコも足元の雪駄も、すべてセンス良く見えるから不思議です。実際に良い物でしょうけれども。
私は、未だかつて盆踊りをそれほどまでに上手に踊る人を見たことがなかったので、しばらく魅入ってしまいました。
ふと我に返って「何が違うんだろう?」と考えつつ観察してみると、周りの人達とは足の運び、手の速度の緩急、微妙な首の位置、全てにおいて少しずつ違い、なおかつ、全てが調和してピシーっと揺るがない。素人でも分かるその技術の素晴らしさ。う~んと唸る他ありませんでした。
ただ、どう見たって一朝一夕に出来ることではなさそうです。どこぞの踊りのお師匠さんと思われますが、年季の入った身体の「使い方」の凄さを見せていただいたのでした。
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