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2017/07/16

身体の「使い方」を考えよう chapter 6 「きちんと使って、いい身体に」


科学者が「科学でスポーツに貢献する」なんて言うんですが、科学者が思っているほど有用じゃなかったりするんですよね。


同じ種目をやっていれば、だいたい同じような体つきになってくるものです。もちろん身体の各パーツの長さや形は人それぞれですから外見上は個性がありますが、基本的な筋肉のつき方は、その種目特有の身体の使い方に見合ったものになっているはずです。

逆に考えると、その種目用の身体が出来上がっていないとあまり上手になれないということです。
パッと見たら上手にできているように見えるのだけれど、実は何かしらごまかしてやっている場合があります。そうすると本来目指したい身体に出来上がってこないので、それ以上は上手になれないってことになってしまいます。どこまでも上手になりたいと思ったら、基礎の基礎からきちんとした身体の使い方で習得していく必要があるのです。

例えば、片足の上でクルッと回る。最初に身体を回す勢いは最低限にして、回り始めたら頭、上半身、腰などを使ってバランスを保ちながら身体を回転させなければなりません。
初めてならば、スッと身体を上に伸ばしながら片足を上げて後ろを向いて上げた足を下ろす、まずはそれくらいの動作が安定して綺麗にできるようにする必要があるのです。
回わりゃいいんだろうと最初に体をねじって勢いをつけて、腕を振り回し足を強く蹴ってその勢いだけで回ることを覚えちゃうと、いつまでたってもせいぜい1周回るくらいで倒れちゃうんです。身体を締めて上下の回転数の差を使ってうまく回っていくという身体の使い方をしないから、そのような筋肉もできないし、神経の発達もないんですね。

特に子供なんかは、身体の使い方を理屈で覚えるわけではありませんので、教える側は最新の注意が必要です。
「なんとなく出来ているからいいや」ってんでそのままやらせておくと、後で修正するのが大変ってことになっちゃいますよ。修正できる機会があればまだいいですが、「上手にならないからやめる」ってことになったら悲しいですよね。
基礎の基礎みたいなところで先を急いでしまわないで、きちんとした身体の使い方を身体に覚え込ませ、そういう動きに必要な筋肉を育てる土台を作ることができれば、その後の上達するための時間を節約することが出来るのです。なんか違うなぁと思ったら、一度原点に戻ってみる勇気も必要です

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