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2020/10/18

呼吸を考えよう その4


呼吸を体の動きで表すと、息を吸う=肺を膨らます=膨張、息を吐く=肺をしぼませる=収縮、ということになります。

肺を膨張させたり収縮させたりするのに最も活躍するのは横隔膜です。
横隔膜は、肺の下にあって、腹部の臓器との間を隔てています。意識しなくても動いている不随意筋でもあり、意識して止めたり早く動かしたりすることも出来る随意筋でもあります。
息を吸う時、横隔膜がお腹の方に下がることによって肺が膨張し、口や鼻から空気が肺の中に入ります。息を吐く時は逆の動きになります。
横隔膜が下がれば、腹部の臓器は上から圧迫されるのでお腹が膨らみます。息を吸った時にお腹が膨らみ、吐いた時にお腹が凹む。いわゆる腹式呼吸は、横隔膜を動かした呼吸ということです。

もう一つ、肺を動かす働きをするのは肋骨とそれを動かす筋肉です。
肋骨の間にはお互いを結ぶ筋肉があり、肋骨を上げたり下げたりすることができます。なかなか一つ一つの筋肉を意識するのは難しいですが、胸を大きく膨らませようとしたり、小さく丸めようとすれば、全体として動かすことが可能です。その際には、体幹にあるあらゆる筋肉も共働して使われます。(上の動画ではそれらの筋肉がよく見えます)
息を吸えば肋骨が持ち上がり、鎖骨や肩甲骨も同時に持ち上がるし、息を吐けば逆の動きになります。いわゆる胸式呼吸は、肋骨を上下させる呼吸ということになります。

リラックスした時であれば、酸素供給量は腹式呼吸で十分間に合いますが、運動している時や頭脳をフル回転で使っている時は、肺をいっぱいに広げなければ間に合わなくなりますので胸式呼吸も起こってきます。
精神状態や自律神経の働きも、これらの呼吸法に影響します。これから試合だなんて言う時は、興奮して胸式呼吸をし始めますよね。普段から肩を上下させて呼吸している人は、普段から興奮しちゃってるのかもしれません。そんな時、意識的に腹式呼吸をすると、スッと落ち着いたりします。
逆に、なんとなくやる気が出ないなぁなんて時には、胸を膨らませて早い呼吸をすると、やるぞっていう気になるかも知れません。

次回は、呼吸=肺の動き=胸郭の動きとダンスへの応用を考えてみたいと思います。

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